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東京都港区 早野 豊喜さん


『東京におけるグリーン・ツーリズム広報活動も私流ですが地道に続けております』

[地域:関東]

私は2002年夏にG・Tインストラクター(以下グリーン・ツーリズム=G・Tと略します)研修を終え、秋にG・Tコーディネーター研修に挑戦。
講師の緒方先生、清水先生、中村先生はじめ「まちむら交流きこう」指導担当の方々の篤い・熱い実践教育と激励の下に、会場で出会った研修生と一緒に卒業することができました。

この時は、その研修仲間達とのご縁がすぐにあるとは予測もしませんでした。
私が研修を受けた目的は、物を作り上げることが好き、自然が好き、無から有・遊を考え創ることが好き、作物が好きから始まった挑戦でした。
また本職では、“売れないものを売る。売れない時期を売る。”企画広告会社として一般企業や観光関連の商品企画・開発を始め、航空会社の新路線誘客促進、 JRの列車販促企画、旅行会社の商品造成、宿泊施設の企画サポートなど販売促進と誘客の仕組みづくりに携わってきました。
ことに清水先生、中村先生が所属しておられる農協観光とは25年余の取引があり、海外・国内の旅行企画、地域の活性化対策も連携して取り組んでまいりました。
(図を見る)


〜能登空港首都圏PRセンター「有楽町能登ふるさと館」〜

私は東京にて勤務している都合G・T活動での自分のフィールドは決めておりませんが、このレポートは研修を終えた年に携わった[能登空港首都圏PRセンター「有楽町能登ふるさと館」]開業プロデュースの際の出来事をメインに報告致します。
「2003年1月31日に開設した能登空港の首都圏PRセンター“有楽町能登ふるさと館”プロデュースと能登半島グリーン・ツーリズム活動」
成功の裏にグリーン・ツーリズム研修と研修仲間・OB・後輩とのネットワーク連携がありました。
2002年11月13日に当時のエアーニッポン商事役員を通じて石川県から2003年7月7日開港の能登空港の首都圏における広報活動のためのPRセンター開設プロデュースを依頼されました。
主目的は羽田〜能登線搭乗率70%以上確保。能登半島への総合的な誘客対策と地域産業活性化。
具体的には首都圏にて能登半島のアンテナショップ特産物販売、地域観光情報、宣伝告知を発信し、首都圏におけるPRと誘客活動の拠点作りの実行を柱としたものでした。
このPRセンターの立ち上げには、G・Tインストラクター研修の知識と行動力さらに研修同期生のご縁、OB・後輩のご支援とご協力のお陰で成功へと結びつくことができました。
石川県側からの正式な企画許可が11月25日、店舗許可が12月5日。希望されるPRセンター開設日は当初12月25日。これは物理的に不可能ということで最終的に2003年1月31日に決定。
開設店舗はJR有楽町駅徒歩2分の有楽町東宝ツインタワービル1階・面積約35坪弱。
[店舗デザイン、特産物提供交渉、ディスプレイ、販売在庫管理POSレジシステム導入、喫茶サロン設営、癒しのコーナーアイデア、販売担当者の能登研修、各自治体の観光情報コーナー設置、広報・宣伝計画の立案実行、印刷物の作成、イベントプログラム、記念品手配、開業日のテープカットセレモニー準備など・・・やらなければいけないことが山積み]・・・とにかく白紙状態からのスタートで期間は企画立案から開店まで正月を挟んで約50日間!
時間がないのもそうですが特に困窮したのがアンテナショップ立上げの為の地域特産物出展の交渉でした。
能登半島を親指で例えると親指を上にして爪側が輪島市に代表される日本海に面した男性的な外浦、手のひら側が富山湾に面した女性的な内浦といわれ、どちらも漁業が主産業、半島中央部は農・林業地域と大きくは3つに分かれ、空港は親指を折り曲げた第二関節の真ん中辺りに位置する穴水町に立地。
半島突端部の狼煙地区へは県庁所在地の金沢から車で約4時間、小松空港は5時間近くもかかり、陸の孤島とも言われる交通の不便なところでした。
そのためか厚い人情、独特のキリコ祭り、漆塗り伝統工芸、豊かな郷土食、26にも上る日本酒の蔵元が点在し“能登はやさしや土までも”と表現される一種独特の半島文化を醸している地域。
グリーン・ツーリズムでいう村を代表するような土地柄。
そこに私のようなよそ者が突然訪問して東京にお宅の産物をお出しになりませんか!と特産物の出展を呼びかけてもそうそう簡単には応じてもらえませんでした。当然予測できたことでしたが・・・ゆっくりひざ詰めで交渉する時間がないことと地元の気質がつかめない事もあいまって立ち往生状態に陥りました。
そんな折12月8日能登空港ネットワーク協議会の会議に参加させていただきました。
その中になんとG・T研修を受けられていた星野さん、泉谷さんが主要メンバーで居られ、自己紹介をする際にG・T研修の話に花が咲きました。
その後、農業法人を経営されている末政さん(G・T研修後輩)も加わり、このご縁で皆様から支援を受け協議会のメンバーや地元の方をご紹介いただきました。お陰で一気に輪が広がり地域特産物の出展協力を取り付けることができ、有楽町の陳列棚を埋めることが可能となりました。
又一方では同期で研修を受けた細川さんにも本業の“枯露柿作り”の一番多忙な時期に押しかけ相談にのってもらい地元ならではの詳しい情報を教えていただきました。
皆様方の厚い思いやりと心づくしに感謝。深い人情に涙しました。


〜いよいよ開店〜

いよいよ開業日せまる2003年1月25日には内装工事を担当してくれた伊勢丹設計部の頑張りで輪島塗をイメージしたインテリアで統一された店舗が完成。
入口には地元の協力でキリコ祭りのミニ屋台と特産の桜貝を敷いた上に大型の大社焼のモニュメントを配置、壁面ガラスには高さ約4m×幅20mの日本初大型ディスプレイフォトサインが完成。
広報宣伝も山手線全線の中吊り広告を掲出、マス媒体の段取りも抜かりなく手配でき、能登各地の特産物・観光資料・パンフレットも26日に能登半島各地より有楽町へ送りだし、翌27日到着後、昼夜突貫作業で30日未明に目論見どおりのPRセンターを完成させることができました。
開業の31日には早朝より県知事、地元選出の国会議員、各市町村首長クラスを招いてのセレモニーを実施。ビルの周囲には開店を待つ人だかりで長蛇の列ができガードマンが必要なほどの盛況振りでした。
開業より1週間は店舗にて商品紹介やラジオ生番組に出演して地元の方に代わり広報業務を支援しました。
その後、空港は2003年7月7日に開港。
就航1年目は羽田〜能登線の搭乗率は80〜90%台を維持、エアーニッポンとの搭乗率契約70%を大幅にクリアし、石川県に1億円近くの契約返還金が戻るほどの大きな成功を収めることができました。
地方空港の採算問題がとやかく言われる中で、能登空港は唯一の成功例とまで評価が高まったようです。
航空アクセスの開通に先駆け、能登情報のPRセンターを東京に開いたことで都市生活者の興味をひき、旅行エージェントも能登半島の多彩な商品化に取り組んでくれました。

因みに能登半島のG・T仲間は受け入れも万全。(参考HP:いしかわのグリーン・ツーリズムとびっきり加賀・能登
総合的な地域活性化を目的とした能登空港ネットワーク協議会では開港2年前より人材育成のためにG・T研修を受けることや継続できる事業としての採算を考慮したNPO法人申請など段取り良く進めてこられておりました。
2003年11月には上野駅から和倉温泉駅まで貸切りお座敷列車「能登地酒列車号」を走らせ、能登半島各地ではグリーン・ツーリズム体験メニューを組込んだ企画を提供され、参加者は初めての体験に大好評でした。
インフラ整備も一般的な観光ガイドはもとより能登半島ならではの農林水産業素材を生かした体験・体感プログラム、地域アクセスマップ、エスコーターの独自教育、能登の達人・語り部的な存在を紹介するガイド本、蔵元紹介、能登の郷土料理を紹介、キリコ祭り紹介、空港から能登各地への周遊タクシー開設などハード・ソフトの両面共に多岐にわたり準備、地域の特色が表現できる商品化が進みました。
地域の皆さんの郷土愛、日々の真摯な活動、さらにG・T研修を通して得た目的に対する共通意識と研修で学んだ知識が加味されて花開いた様にも感じました。
まさにこの能登半島では、G・T研修で教わった緒方先生はじめ「まちむら交流きこう」スタッフの皆さんからの指導の賜である[地域連携、経済連携、行政連携、情報連携、交通アクセス連携、受入れ連携、次世代との連携、消費者と生産者の連携]ができ“まちと村の交流”が結実したように感じました。

〜東京におけるグリーン・ツーリズム活動〜
私はこの能登半島をはじめ、研修でご一緒した宮城県奥松島の郷右近さん「海のG・T」、長崎県西彼町の福田さんがリードする「半島ツーリズムG・T」その他佐渡、会津、沖縄、三重、九州へ出かけ各地で努力されておられる仲間達の背中を見てまいりました。
今後益々の盛況を信じて応援したいと思っております。
私の現在の活動は、観光振興企画研究所の研究員として国を挙げての観光施策「ビジット・ジャパン・キャンペーン」の一環で外国人観光客のインバウンド誘致プロモーションに参加し、欧米・中国・アジアに向けて行政・旅行エージェント・航空・鉄道会社と共に誘客活動をしております。
さらに九州においては農協観光の指導の下に「農」をテーマにした外国人向けG・Tの商品開発と普及・誘致を企画検討しております。
又東京におけるG・Tの広報活動も私流ですが地道に続けております。
以上簡単ですが私の近況報告とさせていただきます。

G・Tで活躍しておられる皆さんへ、私でお手伝いできることがありましたら何なりとお声を掛けてください。
早野豊喜アドレス:hayato@artandasahi.co.jp